2006年にゼロ金利政策が解除されたとはいえ、まだまだ低金利は続きそう。 そんな時代に、豊かな将来を見据えた“資産運用”として注目されているのが投資信託(投信)。 投資信託をもっと身近に感じていただけるよう、Q&A 方式でわかりやすく解説いたします。
将来のため、お金を準備したいと思っていますが、
まず、どういったことから始めればよいでしょうか?
お金がどのくらい必要になるか、あなたのライフプランを作成してみるところから、始めてみてはいかがでしょうか。
“ライフプラン”というのは簡単にいえば、「自分が理想とする生活を思い描き、目標を立て、それを実現するための手段を考える」生活設計のことです。
たとえば20代なら結婚や独立のための資金 、30〜40代なら子供の教育費や住宅資金、50〜60代なら老後の蓄え、というように、もちろん年代によって必要になるお金は違ってきますが、自分が望む生活はどのようなものなのか、それにはいくらお金がかかるのか、そしてそのためにはどのくらい準備すればよいのか、まずは具体的に考えてみることから始められてはいかがでしょうか。
将来に必要なお金を貯めたいときに、
具体的にどういったやり方で進めていけばよいですか?
ただ「貯める」だけでなく、
「育てる」方法もさまざまあります。
銀行や郵便局などに預けて「貯める」ことは、貯蓄の一つの方法ですが、株式や債券、投資信託などを購入してお金を「育てる」方法もあります。これはお金をうまく働かせるといった意味で「運用する」という言葉でいいかえられます。
下のグラフのように、わが国では個人金融資産のうち半分以上が現金・預金で占められており、投資資産、つまり運用する資産の額は圧倒的に少ないのが現状です。しかし、企業での将来的な給与の伸びや退職金、さらには年金まで必ずしもこれまでの水準のものが期待できなくなった現在では、個人が行う資産運用の必要性が高まってきています。
【金融資産合計に占める割合(%)】(2014年3月末現在)

(個人金融資産の日米比較「日本銀行調査統計局
『資金循環の日米比較・家計の資産構成』より」)
今のところ預貯金で資産を蓄えていこうと考えていますが
それだけで充分でしょうか?
これからの時代、預貯金だけでの運用では、
必ずしも十分ではないことも、知っておく必要があります。
日本が高度経済成長の頃は、銀行や郵便局の定期にお金を預けておけばまずまずの利子がついて、
ある程度着実に貯めていくことができました。長く続いた超低金利時代から脱する兆しもありますが
、預貯金による資産の運用のみでは、仮にインフレが起こった場合、その物価の上昇についていけない、
という可能性もあります。また、公的年金制度は、少子高齢化によって年金を負担する側ともらう側のバランスが崩れていく心配があり、その将来が危ぶまれていることも考慮しておく必要があるのではないでしょうか。