投資信託(投信)を買う前に、知っておいたほうがいいことはありますか?
予備知識として、よく使われる「投信用語」を理解しておくと便利です。
まず、投資信託を選ぶ際の基準となる3つをおぼえておくとよいでしょう。
純資産総額
ファンドに組み入れられている株式や債券などの金融商品の時価を合計した額から、未払金など負債総額を差し引いたもので、
ファンドの規模を表わすものです。
基準価額
ファンドの純資産総額をファンドの総口数で割ったもので、ファンドの時価を表わすものです。
設定時に1口=1円、1口=1万円などからスタートして、運用によって価額が変わってきます。
騰落率
ファンドの基準価額が、ある一定の(過去の)期間にどのくらい値上がり(値下がり)したかを表わす数値です。ファンドによって特有のリスク・リターンがあります。騰落率が高いから良いというわけではありません。
投信はどこで買えるのですか?
また、買うときには何が必要ですか?
証券会社、銀行、郵便局などで買うことができます。口座開設には本人確認書類と印鑑が必要です。
購入に必要な一般的な手続きの流れ 1. 資料に目を通しておく あらかじめ目論見書などの資料を取り寄せて、ファンドの内容を理解しておくことが大切です。 わからないことがあったら、購入を予定している取扱販売会社に質問してみてください。インターネットの場合は、サイト上で概要を知ることもできます。
2. 取引口座の開設と購入の申し込み
購入したあとは、どんなことに気をつければいいのですか?
運用報告書に目を通すようにしましょう。
運用報告書は、ファンドが決算を迎えたときに購入者に向けて発行される、ファンドの運用状況の報告書で、年に1〜2回ほど送付されます。
運用報告書に記されている内容は、
- 運用の実績(基準価額の推移や株式等の組み入れ状況、分配金の状況など)
- 運用の概況と今後の運用方針(ファンドがどのように運用されたか、市場の状況も交えて説明し、 今後の運用方針を解説)
- 一口当たりの費用(信託報酬など)
- 信託財産の売買状況
- 資産・負債・元本状況
- 損益状況
などです。これらを見て、初めの運用方針どおりに運用されているか、売買高がふくらんでいたり、純資産総額が急激に減っていたりしないかなどを自分の基準でチェックしてみましょう。気になることがあったら、購入した取扱販売会社に相談してみることをおすすめします。
投信を解約したいときには、どのような手続きをとったらよいのでしょうか?
購入した取扱販売会社で、解約請求を行ってください。
投資信託は、原則的にいつでも解約(換金)を申し込むことができますが、
ファンドによっては約定日が月1回の特定日などと定められていたり、クローズド期間が設けられている場合があるので、必ず目論見書を読んで確認しておく必要があります。ちなみに、解約することは「売却する」ともいいます。
また、以下のような特別な事情がある場合には、クローズド期間中でも換金請求できることもありますので、
まず取扱販売会社に相談してみてください。
- 受益者(ファンドの購入者)が死亡したとき
- 受益者が天災、地変、そのほかの不可抗力により財産の大部分を失ったとき
- 受益者が破産宣告を受けたとき
- 受益者が疾病によって生計の維持ができなくなったとき